数年前には未だ発展途上であったLEDも、急速にビル・オフィスに浸透してきています。オフィスは仕事場であると同時に、一日のうち長い時間を過ごす居住空間でもあるため、照明計画もその両面の配慮を行う必要があります。また、オフィスビルの場合は、ビル全体の照明の点灯箇所が多く、点灯時間も長いことから、省エネやランニングコストなどの検討も重要です。
最近のオフィスでは、省エネ効果の高いタスク・アンビエント照明の採用が多く、全般照明とタスク灯、アッパーライトを組み合わせるなど、さまざまなパターンがあります。

LED(Light Emitting Diode)
電流を流すと発光する半導体の一種であり、電圧を加えると、+と-が結合するときに発生するエネルギーがそのまま光となるため、効率が良い。
家電のインジケーターや電光表示板などに利用されてきましたが、その後、青色発光ダイオードの開発や多色化が進み、カラー演出用の高輝度照明としても使用されています。


デスクの上やキッチンの台の上など、作業する場所を局部照明で効率よく照らし、その他の場所はこれより低い照度で全体を照らす、局部全般照明の代表的な方式のことです。
”タスク”は作業灯、”アンビエント”は環境を明るくする照明を意味します。オフィスでの採用が多く、照明の省エネ対策として効果的な手法のひとつです。




LED照明は、同じ明るさの白熱灯器具と比べて約86%も消費電力量が少なく、電気代やCO2排出量を大幅に削減することができます。



人の目に見える光は、波長の短い側から順に、青紫、紫、青緑、緑、黄緑、黄、黄赤(橙)、赤までで、波長でいえば約380nmから780nmとなります。青紫より波長が短い光、つまり紫外線になると、人の目には見えなくなります。
しかし照明器具が発しているのは、人の目に見える光だけでなく、紫外線も発しています。光に集まる習性(すう光性) を持った虫は、人が青みを感じる波長から人の目には見えない紫外線を感じて寄ってきます。そのため、夜になりあかりが点灯すると紫外線を感知した虫が群がるのです。
LEDの光は、虫が集まりやすい紫外線の波長の光をほとんど含みません。LEDの特性を生かしたライトアップ照明なら従来の明るさをそのままに、虫の死骸などで器具が汚れることもないので、長時間きれいな状態を保ちます。ランプ交換がしにくい場所でも使用することができます。



天井が高い店舗や施設に埋込型の照明器具を設置している場合、ランプ交換が大変。場合によっては専門業者に依頼して交換する必要があり、メンテナンスコストもかかります。
LEDは、約10年(40,000時間)の長寿命で、ランプ交換のメンテナンスの手間やコストが削減できます。



器具が設置できるスペースが限られていたり、大きな器具を目立たせたくない場合にもスマートに設置ができます。



なぜ照明で色褪せが起こってしまうのでしょうか?
色褪せの原因は紫外線です。LEDの光は可視光域の範囲内なので、熱線や紫外線をほとんど放出しません。ライトアップした対象物の温度上昇も、白熱灯などの従来器具に比べて少なく、光の熱による退色や劣化が軽減できます。

